箱根彫刻の森美術館は7月27日から12月1日まで、台湾人芸術家である洪易氏の個展「洪易-Hung Yi- Happy Animal Party」を開催している。日本で同氏の個展が開かれるのは今回が初めて。多彩な色や文様を通じて、コンセプトである「幸運」を伝える。また、これにあわせて小田急新宿駅ではパンダの形のパブリックアートを展示。訪れる人を楽しませている。
洪易氏は1970年台中出身。カラフルで独特な意匠、大きな目と笑う口元が特徴のユニークな動物のパブリック・アートを手がけることで知られる。彫刻の森美術館で行われている展覧会では、彫刻72点、絵画5点を展示。本館ギャラリーの3つの展示室以外に屋外にも展示され、様々な形で作品と触れ合うことができる。美術館は「台湾の文化に思いをはせながら、作品との豊かな時間を過ごされることを期待しています」としている。
この展示会では、「ともだち象」と名付けられた新作も展示されている。日本と台湾をイメージした2頭の象が鼻でつながった7mの大作で、「相互のハッピーな関係を願う想い」がこめられているという。このほか本館2階の展示室では十二支の動物が一堂に会し、それぞれの動物が持つ「福」のイメージを日本文化と比較しながら鑑賞することが可能となっている。
一方、小田急新宿駅西口地上改札前コンコースでは、7月29日から8月31日まで、同氏のパブリックーアート作品が展示されている。カラフルで独特な意匠のパンダの彫刻2作品で、駅を利用する人を出迎える。洪氏は「毎日数十万人が利用する場所に展示できて嬉しい。これこそがパブリックアートの重要な意味であり、もっと芸術が生活に溶け込んでもらえれば」と期待した。